コラム
2025年7月29日

インサイドセールスとは?メリットや課題、成功のポイントを解説

インサイドセールス
顧客育成
データ利活用

企業における営業活動は日々変化しており、近年はインサイドセールスのあり方や重要性に注目が集まっています。インサイドセールスは、戦略に基づきオンラインを中心に顧客育成を行い、フィールドセールスにつなげる重要な役割です。

当記事では、インサイドセールスの概要やメリットと、実際の事例をもとに成功に必要なポイントを解説します。自社の営業活動に限界を感じている方や、より効率的な部門運営を検討している方におすすめです。

インサイドセールスとは?

インサイドセールスは、営業活動のプロセスにおいて顧客育成の役割を担います。営業活動はマーケティングからインサイドセールス、そしてフィールドセールスへと進みますが、インサイドセールスは、見込み顧客に対して非対面でヒアリングや情報提供を行います(リードナーチャリング)。
ここではインサイドセールスの概要を解説します。

インサイドセールスは2種類に分かれる

インサイドセールスはSDRとBDRの2つに分類できます。

1つ目のSDR(Sales Development Representative)は「反響型」とも呼ばれ、国内で一般的に採用される手法です。自社が提供する資料やオウンドメディアでの問い合わせに対して、電話やメール、チャット、ウェブ会議を活用して顧客にヒアリングや情報提供などを行います。

SDRの場合、見込み顧客はすでに自社サービスに興味を持っている状態のためアプローチが容易ですが、顧客の熱が冷めない適切なタイミングでのコミュニケーションが大切です。

2つ目のBDR(Business Development Representative)は「新規開拓型」と呼ばれ、自社から見込みがある企業や顧客に対してアプローチを行う手法です。アウトバウンド型のため顧客の意欲は読み取りにくいですが、自社においてベネフィットが明確な企業へのアプローチに適しています。

フィールドセールスから分業型セールスへの変化

インサイドセールスが重要視される理由のひとつとして、営業活動の効率化があります。従来のフィールドセールスでは、営業活動の範囲は見込み顧客の育成から受注まで一括で担う企業がほとんどでしたが、営業活動の範囲が広いと効率が悪いうえに担当者の専門性が低いという課題を抱えていました。

この課題を解決するために営業活動の細分化を進め、営業活動をマーケティング、インサイドセールス、そしてフィールドセールスの3つに分業。各プロセスに人材を特化させることで効率的かつ専門的な営業活動が可能になりました。

なぜ今インサイドセールスが重要なのか?業界の動向

近年は市場の飽和化が目立つことから、サービスや商品の選定において信頼関係の有無や充足感に重点をおく顧客が増加しています。このような顧客の購買活動の変化からも、顧客が求める情報を届けるマーケティングや、適したタイミングに電話やメールなどで接触するリードナーチャリングとしてのインサイドセールスが必須となっているのです。顧客のニーズを読み解き、契約につなげるには十分なヒアリングと情報提供が欠かせません。

一方で、近年はどの業界も業務の効率化や人件費の削減に注力しています。営業活動を限られた人員や時間で行い成果を出さなければいけないため、見込みの高い顧客をターゲティングしてアプローチすることが求められます。限られた時間で成果を求められる近年において、時間の消費を最小限に留めるために非対面かつ適切なタイミングでアプローチを行うインサイドセールスは重要な役割を担います。

インサイドセールスに取り組むメリット

重要性が増すインサイドセールスには2つのメリットがあります。インサイドセールスの強化により効率的なリードナーチャリングはもちろん、データの蓄積と適切な利活用が可能となります。

効率的なリード創出が可能

マーケティングからフィールドセールスまで特定部署が一貫して担う場合、人員と時間のリソース不足から見込み顧客に対するフォローがおざなりになります。その結果、本来は契約につなげられる顧客に対して適切なアプローチができず機会を逃す可能性があります。

インサイドセールスでは、現地に赴かずとも見込み顧客に対して適したタイミングや方法(メールや電話)でアプローチができるため、リード創出(リードジェネレーション)に効果的です。

商談プロセスデータを獲得・蓄積しやすい

インサイドセールスは電話やメール、チャットを活用して見込み顧客との関係を強化します。これらの手法にあわせてCRMやSFAを活用すると、蓄積する顧客情報(データ)が集めやすくなります。さらに、集めた情報を一度精査したうえでフィールドセールスに共有することで顧客に適したアプローチが可能です。

インサイドセールス導入における課題

ここでは、インサイドセールス導入の注意点を2つ解説します。

体制の構築や運営が難しい

成果につなげるインサイドセールスの実行には、専門性の高い人材の登用や社内体制の構築が必要です。蓄積したデータを適切に扱える人材がいなかったり、部署の体制が整っていなければ失敗に終わります。

効果的な活用が難しい

商談内容や問い合わせ内容から入手した情報は、顧客の意向を示す重要な要素です。しかし、それらを分析するためのツールを導入しておらず、データ分析のノウハウがなければ、効果的な活用ができないことがあります。

どれだけ顧客情報を持っていても、営業活動に活かせなければ価値はありません。データを適切に活用し顧客獲得に役立てることが大切です。

インサイドセールスを成功させるためのやり方やポイント

インサイドセールスの成功のカギは、顧客育成とデータ利活用です。ここでは顧客育成とデータ利活用について理解を深めましょう。

顧客育成

顧客育成は、見込み顧客を購入につなげるまでの流れを指します。何らかのアプローチから流入した見込み顧客に対してオウンドメディアやメルマガ配信、セミナーなどを通じて自社情報を提供します。さらに購入に至った顧客に対しては、購入後も適切なタイミングでフォローを行いリピーターとして育てていきます。顧客との関係性を強化し、一度の購入だけでなく自社のファン(優良顧客)として定着化を目指しましょう。

データ利活用

顧客と接触するたびにさまざまなデータを入手できても、適切な蓄積と分析を行わなければ購入や顧客獲得にはつながりません。セミナーや商談における会話内容や、資料請求から得た顧客情報や応対履歴などを、データとして蓄積し分析することで顧客獲得に向けたアプローチへ活用することが欠かせません。

アグレックス×Sales Labによるインサイドセールス支援

アグレックスは、これまでデジタル技術と業務ノウハウをベースに、バックオフィス業務における業務プロセスの最適化および効率的なオペレーションを強みにサービスを提供してきました。営業DXが求められる昨今、お客様の売上やCXの向上に貢献するため、これからはフロント業務においてもプロセス最適化および効率的なオペレーションの提供に取り組んでいきます。

そこで、グループシナジーによりお客様への価値提供を最大化するために、フロント業務のサービス提供は、TISインテックグループ企業で営業DX支援サービスを提供する株式会社Sales Labと協業することとしました。

Sales Labとの協業により、前述したインサイドセールスの導入の課題である「体制の構築や運営が難しい」点については、Sales Labの専門性の高い人材と、アグレックスの業務構築・運営力により、最適な体制整備が可能です。また、「効果的な活用が難しい」点についても、営業活動で得られた情報を効果的に活用するためのツールとして、Sales Labが独自開発したインサイドセールスに特化したプラットフォームのご提案ができるようになりました。

これによりインサイドセールスを成功させるためのポイントとして挙げられている「顧客育成」と「データ利活用」についても効率的に実施することが可能となります。アグレックスの強みである最適化された業務プロセスの提供および効率的なオペレーションとSales Labのインサイドセールス導入ノウハウにより、お客様へ「効率的なリードナーチャリング」「データの蓄積と適切な利活用」という大きなメリットをもたらします。

Sales Labのインサイドセールスの特徴

Sales Labは「営業DXを実現し、営業を進化させる~営業プロセスデータを可視化し、中長期的な営業活動に変える~」をテーマに、リード獲得から受注までの営業プロセスに潜むデータを可視化し、中長期的な営業活動に変えることで、企業の営業DXを推進します。営業プロセスのエコノミー化を図り、営業成果を向上させ、新しい営業のカタチ作りを実現します。

1. BtoB営業支援に特化
・新規開拓やリード獲得に強み
・2016年からインサイドセールス専門で活動してきたため、ナレッジやノウハウが豊富
・特にリードタイムが中長期にわたる無形商材が得意

2. 人材×ITツール×プランニングのオールインワンパッケージ
・インサイドセールスのプロフェッショナル人材が営業代行だけするのではなく、“営業戦略設計”から対応し、インサイドセールスに必要なITツールも完備
・ターゲティング、スクリプト作成、KPI設計など、戦略部分から支援
・クライアントごとの商材理解に基づく提案力が強み

3. マルチチャネルアプローチ
・電話、メール、DM等、業界や職種にあわせて複数チャネルを駆使
・効率的なアプローチ手法でアポイント獲得率を向上

4. 高品質な営業人材が対応
・営業経験豊富なプロフェッショナルが実行部隊として対応

5. KPI管理・レポート体制が明確
・独自開発したプラットフォームの活用により、データに基づいた進捗管理・成果報告が可能
・定期的なフィードバックと改善提案でPDCAサイクルを高速に回すことが可能

まとめ

インサイドセールスは顧客の意思決定に重要な役割を担うプロセスです。自社に興味を示した顧客に対して、収集したデータをもとに適切な方法とタイミングでアプローチし育成・信頼関係構築を行います。インサイドセールスの時点でいかに顧客を育成できるかがフィールドセールスの成否に影響するため、リードナーチャリング支援やデータ利活用支援のサービスを適切に活用し顧客獲得につなげましょう。

  • 記載している情報は、記事公開時点のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。

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