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全国住所マスター「ADDRESS」は販売開始から50年を迎えました

2025年8月1日

2025年8月1日をもって、弊社の製品である全国住所マスター「ADDRESS」は、販売開始から50年を迎えました。
これもひとえに、長年にわたる皆様のご支援ご厚情の賜物と心より感謝申し上げます。

弊社は、今後も「ADDRESS」や住所ノウハウを活用したサービス・製品により顧客データの整備を支援し、企業のデータ利活用を後押ししていきます。
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

「ADDRESS」とは?

「ADDRESS」は、全国の住所に10桁の住所コードを付番し、カナ・漢字住所や郵便番号を収録したマスターファイルです。
「ADDRESS」には、約30万件の住所が収録されており、「ADDRESS」を利用することで顧客住所の市町村合併への変更対応や住所データの標準化、効率的な名寄せ処理などが可能です。

全国住所マスター「ADDRESS」の詳細はこちら
https://www.agrex.co.jp/service/detail/address.html

「ADDRESS」の誕生

1975年、当時は金融機関を中心にコンピュータが急速に普及しはじめ、大量の顧客情報を扱う企業にとって入力業務の省力化を図ることは急務でした。

そこで、繰り返し入力している住所をコード化し活用できれば業務の省力化に加え、データの正確性も向上すると考えたことがきっかけとなり、損害保険会社の協力を得て、要望を取りまとめつつ、財団法人国土地理協会(現:公益財団法人国土地理協会)と共同で開発しました。

当時は、漢字による情報処理が一般的でなかった時代にも関わらず、 「ADDRESS」はカナと漢字の両方が収録されており、大変珍しく画期的な製品でした。その後、世の流れがカタカナ表記から漢字を含めた日本語表記に移行する際にも、 カナで作成されたファイルを自動で漢字ファイルへ変換することができ、多くの企業で利用されました。

当時の「ADDRESS」ブックとテープ※1
商品パンフレット第1号

「ADDRESS」の活用と現在

社会的に大きな影響を与えた「1998年 郵便番号7桁化」や「1999年~2010年 平成の大合併※2」などの住所データにまつわる出来事において、「ADDRESS」と弊社の住所ノウハウが活躍しました。

2011年に発生した東日本大震災以降の大規模な震災では、保険契約における住所情報の記載のバラつきを、「ADDRESS」を元にした「住所クリーニングサービス」で正規化することで、マンション内で複数の損害保険会社が補償する際の損害判定情報の速やかなとりまとめ・共有が可能となり、地震保険金支払いまでの期間の短縮化を実現しています。

また、損害保険業界では、火災保険料率算出などに活用されており、損保業界における住所マスター導入シェア95%以上※3を誇ります。
「ADDRESS」は、販売開始から50年たった現在でも、さまざまな場面で住所データの表記ゆれ解消や正規化のために活用されています。

  1. ※1コードブックは公益財団法人国土地理協会より発行
  2. ※21999年4月に合併特例法が改正され、2010年3月までの11年間にわたり、市町村合併が実施された。この期間で3,000以上あった市区町村は1,700件近くまで減少している
  3. ※3ペット保険、再保険など目的特化型保険会社除く
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